宇佐見会

同人サークル「宇佐見会」はカードゲームの製作を中心に、グッズ製作や各種イベントの企画を行っている団体です。
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製作/企画:対戦カードゲーム「幻想萃符伝」 | ゲーム交流会「上方東方祭」
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より適したcharacterに(3)

キャラクターについての話のつづきです。より適したcharacterに(1)(2)もあわせてどうぞ。
ちなみに、記事の順番がばらばらなのはライターがサボってるわけじゃなくて、単にそういう趣向だからです。……わかんにくいですかね?
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気付いた方もいらっしゃるかもしれません。
その一つは、『2体ならともかく、3体、4体と複数場に出たとき、コイン投げをする順番はどのようにして決めるのか?』という混乱を引き起こす事です。
とはいっても、これはコイン投げではなく無作為に決めるとすれば、プレイ中の手順は煩雑ですが整理できなくもない欠点です。
カードにも混沌の掌握のようなカードはありますしね。

問題なのは、もう一つの方でした。
それは、『実際の運用を考えたら、旧レジェンドルールと大差が無い』という事です。
どういうことか、例を挙げて説明しましょう。
以下に述べる状況は全て、あなたのメインフェイズに起こっているものと考えてください。
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<状況1>
あなたは平地と山と島をそれぞれ2つずつと《いたずらする妖精人形》以外のパーマネントをコントロールしておらず、手札には《永遠に紅き幼き月、レミリア・S》があります。
対戦相手は基本土地、《レミリア・スカーレット》、《人形の魔法陣纏い》以外のパーマネントをコントロールしておらず、手札はありません。
ライフはどちらも10以上で、あなたが若干勝っており、まだ決着の気配はありません。ライブラリーからも良いカードが引ける事を期待できます。
さて、この状況であなたは《永遠に紅き月、レミリア・S》をプレイするでしょうか?
<状況2>
あなたは4つの山と3つの沼以外のパーマネントをコントロールしておらず、手札には《永遠に紅き幼き月、レミリア・S》と《妖魔夜行》があります。
対戦相手は基本土地、《レミリア・スカーレット》以外のパーマネントをコントロールしておらず、手札はありません。
ライフはどちらも10以上で、あなたが若干負けていますが、まだ敗北を心配するほどでもありません。ライブラリーも良いカードを期待できます。
さて、この状況であなたはどう行動しますか?
<状況3>
あなたは6個の平地以外のパーマネントをコントロールしておらず、手札には《楽園の素敵な巫女、博霊霊夢》だけです。
対戦相手は基本土地、《博霊霊夢》、《軍隊の長槍持ち》以外のパーマネントをコントロールしておらず、手札は何枚もありますが土地だけと分かっています。
あなたのライフは5、対戦相手のライフは9で、除去は大体使い切り、ライブラリーから良いカードを引いてくる可能性は低いでしょう。
さて、この状況であなたが《楽園の素敵な巫女、博霊霊夢》をプレイしますか?
また、するとして、そのときの気持ちはどのようなものでしょうか?
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状況1で《永遠に紅き幼き月、レミリア・S》をプレイする方は恐らく少数派ではないかと思います。
敗北の恐れが無いならば、6マナと1枚が無駄になる可能性があるコイン投げの賭けを取るよりも、少々のダメージを覚悟して除去などを引く事にかけるほうがプレイングとしては手堅いでしょう
状況2では、普通なら《妖魔夜行》打ってから《永遠に紅き幼き月、レミリア・S》を出しますよね。
わざわざ除去があるこの状況でコイン投げに行くというのは接待プレイとしか言いようがありません。
状況3は流石に《楽園の素敵な巫女、博霊霊夢》をプレイしコイン投げに賭けざるを得ないわけです。そのときの気持ちは人それぞれだとは思いますが、当時の私たちや、外部のテストプレイヤーの方々(別の第1弾スタッフの方の人脈なので現在はその人たちにはテストプレイを頼んではいないはずです)には、コイン投げに勝った時の喜びよりも、負けた時の落胆やコイン投げに頼らなければいけない状況の不安さが勝る人が多かったようです。

コイン投げルールは普通にプレイングしようとすれば、極端に追い込まれたときを除いて旧レジェンドと使われ方が変わりない、つまり問題点がほとんど解決されておらず、このままではプレイ時のストレス要素になってしまうだろうと考え直しました。
と言う訳で、またしても、蹴られた過去の案をほじくり返して、再提案するというウザい事この上ない行為をすることになったのです。
しかも、タイムスタンプではなく「自分でどれを残すか選べる」ように便利さを上方修正させた状態で。
勿論、上述のとおり旧レジェンドルールに疑問を抱いていないスタッフ・同じキャラクターが2体存在する事がどうしても納得行かないスタッフもいらっしゃったわけですので、説得はかなり時間がかかりました。
そのような方には何度も説得を試み、今のキャラクタールールで行く事を少々強引ながら納得させたのです。
こうして、割と入稿が迫ってきた時期にキャラクタールールはようやくその形を完成させたのでした。

以上、当時のチャットログと自らの記憶を頼りに、私の視点から見たキャラクタールール形成の過程・如何に私が我侭を貫き通したのかを語らせていただきました。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
私としては未熟ながらも当時の出来る限りの最善と独善を尽くしたつもりですが、皆様のキャラクタールールに対する印象はどのようなものでしょうか?
あなたのお気に入りのキャラクターが、あなたのデッキの中で存分にその力を発揮して活躍する事を願ってます。

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