宇佐見会

同人サークル「宇佐見会」はカードゲームの製作を中心に、グッズ製作や各種イベントの企画を行っている団体です。
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製作/企画:対戦カードゲーム「幻想萃符伝」 | ゲーム交流会「上方東方祭」
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第三弾「随喜信仰」プレビュー part2

こんばんは。初めまして、もしくはお久しぶりです。WindFallと申します。第3弾の第2回プレビューを担当させていただきます。
今回は書かなきゃならない事が多くて今からいらん緊張をしています。無事最後まで書き終えることができるでしょうか?

さて、さっそくプレビューに入る前に、ちょっと前振りを。
今回、第3弾には開発時からいくつかのテーマが存在しています。そのうちの一つが、タイトルにもなっている「信仰」です。
風神録でその存在が明らかになった幻想郷の神々。彼らは人の信仰を必要としています。直接的に人に祈られ、あるいはその力を振りかざすような行いをすることで、彼らは信仰を得、更なる力を振るうことを可能とするのです。
それを表現する能力が、今回登場しています。その能力とは……?

それでは、今回最初のプレビューカードの紹介に参りましょう。
今回は大盤振る舞い、一気に二枚お見せします。
ご紹介しましょう。幻想郷で神様といえば魔界神この二柱。

洩矢諏訪子山坂と湖の権化、八坂神奈子

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そう、洩矢諏訪子八坂神奈子です。

個々の能力に関しては後ほど語るとしまして、まずは二人が共通して持っている「信仰を得る」「神性」というキーワードについて説明しましょう。

信仰を得る(失う)

信仰を得る(失う)はキーワード行動である。

「[パーマネント]は信仰を得る」とは、「このパーマネントの上に信仰カウンターを1個置く」を意味する。

「[パーマネント]は信仰を失う」とは、「このパーマネントの上に置かれている信仰カウンターを全て取り除く」を意味する。


神性

神性は常在型能力である。

「神性— [テキスト]」は、「このパーマネントの上に信仰カウンターが1個以上置かれている限り、これは追加して[テキスト]を持つ。」を意味する。


注意点としては、
「信仰を得ている状態からでもさらに信仰を得ることができる(通常、あまり意味はないが)」
「信仰の有無はカウンターで判断されるのでカウンターを操作するカードの影響を受ける」
「信仰カウンターが複数乗っているからといって、神性能力が複数適用されたりはしない」
といったところでしょうか。
ともかく、この追加能力によって信仰の有無によって神が力を得たり失ったりする様が再現できる、というわけです。

さて、信仰についてはこのあたりにして、いよいよ個々のカードの解説に入っていきましょう。

○諏訪子さん
白単にして掟破りの全体マイナス修整持ち。確かに昔そういうカードはありましたが、それを差し引いても驚きの能力です。
さらに、自分と同じ白のクリーチャーに対しては強化までしてしまうというサービスっぷり。自身のサイズは4/4とミドル級ですが、適度な白い仲間と共にいればその能力だけで場を一気に制圧してしまえるでしょう。
さらに、人間から祈りを捧げられるとパワーアップ。自身も含めた味方を一気に強化してしまえます。なにやらオーバーキル感漂う感じですが、うまく決まれば場の支配権は完全にあなたのものでしょう。
信仰の条件は少々厳しい(第2弾までで人間というと、キャラクター持ちの人々ぐらいですからね)ですが、チャレンジしてみる価値はあります。

●神奈子さん
黒単にして掟破り……じゃないか。本来の色の役割に沿っているといえるマイナス修整&プラス修整能力持ちです。そういえば昔こんなカードも……げふん。
諏訪子さんと対になるかのような能力ですので、色を変えれば当然同様の効果が期待できます。黒い仲間たちと共に相手を蹂躙してしまいましょう。
しかし、神奈子さんのサイズは諏訪子さんより一回り小さい3/3……。下位互換? いえいえ。その分、信仰条件が簡単かつ攻撃的になっており、諏訪子さんとはまた違った活躍を見せることができます。
吸血鬼のような信仰条件(信者に力を見せ付けているのでしょう)をクリアすると、待っているのは自身の強化。それもかなりの大幅パワーアップです。タフネス修整がやや小ぶりですが、そのまま勢いに乗って相手を倒すには十分といえるでしょう。

双方相譲らぬ力を誇る神様達。あなたはどちらを使いますか?


ところで、話は変わりますが、みなさんマジックの特殊なルールというと何を思い浮かべますか?
マジックの歴史の中では、様々なアイデアが生まれ、また消えていきました。
たとえばそれは左右二分割されたカードだったり、上下が裏返るカードだったり。そうそう、裏向きになるカードなんていうのもありました。
それらのアイデアはマジックを非常に面白くしてくれました。中にはアイデア倒れだったり、面白くするどころかつまらなくしてしまうような物もありましたが……。
さて、ここで問題です。それらのアイデアは、はたして「幻想萃符伝」に取り入れるべきなのでしょうか?
色々な意見があると思いますが、開発陣はある一つのアイデアについて「YES」という答えを返しました。
そのアイデアが何かって? まあ、まずは見てみてください。

土着神「手長足長さま」筒粥「神の粥」

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そう、混成マナシンボルです。
混成マナシンボルは二種類のマナシンボルが半分ずつくっついたような形で表現され、それぞれ、2種類のうちどちらの方法でも支払うことのできるコストを表わしています。たとえば、土着神「手長足長さま」の一番上のマナシンボルは(W/G)ですから、白マナ、もしくは緑マナで支払うことができるわけです。また、筒粥「神の粥」のマナシンボルは(2/U)となっており、これは任意の色の2マナ、もしくは青マナで払うことができる、ということを意味しています。
これを導入することで色々と面白いことが起こるようになります。どんなことかって? まあ色々ですが……たとえば、土着神「手長足長さま」のカードの背景を見てみてください。3色混じってきれいでしょう? これは混成マナカード特有の背景で、他の混成カードもこれを踏襲した形の背景になっています(3色なのは土着神「手長足長さま」ぐらいですが)。テキスト欄をチェックする手をふと休めて、そんなところを見てみても楽しいかもしれません。おっと、もちろん絵師さん達の美麗なイラストをチェックするのも忘れずに。

混成マナシンボルについてはこの辺にして、各カードの講評に移るとしましょう。

◎手長足長さま
掟破りの(今回こればっかりですね)三色混成。どのようにマナを支払えばいいか一瞬迷いそうになりますが、「各色マナ1点ずつ」もしくは「各色のうち1色のマナ2点、もう1色のマナ1点」と覚えれば簡単です。
そんな計算を終えてプレイしてみたカードはなかなかの有望株。3マナ3/3瞬速というだけでもなかなかですが、コントロールしている味方のクリーチャーによってはさらに能力が追加されます。いずれの能力もやや防御的なのが気にかかりますが、強力なのには違いありません。ひとたび召喚すればあなたの強い味方となって戦線を固めてくれるでしょう。ちなみに、このカード自体は白、赤、緑の3色のカードとして扱われるので、たとえあなたが使っているデッキに白が(あるいは赤や緑が)入っていなくても、2体目がプレイできれば白のボーナスは得ることができます。これ、意外と重要なので良く覚えておきましょうね。
これだけでも十分強力ですが、さらに宣言能力まで起動できればもはや無敵です。条件がやや厳しいですがそれだけの価値はあるでしょう。

▽神の粥
やや変則的な土地サーチ及びドローコントロール能力。色さえ合えば2マナからプレイできるのが強みです。
自分のライブラリーに打つと次ターン以降のドローをコントロールできますが、相手にそのドロー内容がある程度ばれてしまうのが珠に瑕です。土地が出せればアンタップ状態で出てくるので、使い勝手は良好ですが、土地が無ければ……。なんらかのライブラリー上を操作する能力と組み合わせるのが吉かもしれません。
また、他のプレイヤーに土地をプレゼントすることもできます。普通は意味がありませんが、これが有利に働く局面もある……かもしれません。
宣言モードでは、なんと他のプレイヤーのライブラリーから土地を奪うことができます。色が合うことは稀でしょうが、マナベースを増大させる効果は期待できるでしょう。相手のライブラリーの上を知る事もできますが、その順番は相手に決められてしまうことに注意。

いずれも個性豊かな混成カード。あなたはどちらを使いますか?


さて、記事も終盤に近づいてきました。最後にお見せするのは、神様たちのもう一つの顔です。
幻想萃符伝をプレイしている皆さんなら良くご存知のように、幻想萃符伝では一つのキャラクターに二枚以上のカードを割り当て、そのキャラの多面性を表現するという手法を用いています(一部例外のキャラもいますが)。神様たちもその例外ではありません。
お気づきかもしれませんが、先ほど紹介した白い諏訪子と黒い神奈子は、昔の……彼女らが初めて出会い、戦った頃のイメージを元にデザインされています。
では、今は? 幻想郷にながれつき、営業と事務で分業するほど仲がいい? 二人は、一体どんなカードになるのでしょう?
百聞は一見にしかず。さあ、どうぞ。

土着神の頂点、洩矢諏訪子八坂神奈子

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えーと、その。何かいいたいのは分かります。落ち着いてください。
カードのFAQ(Frequently Asked Questions、よく聞かれる質問)を記載しておきます。

土着神の頂点、洩矢諏訪子 FAQ

「自身のパワーやタフネスを変更する効果」とは、種類別で第6種に分類される全ての効果である。
例えば、以下のようなことを意味する。

・土着神の頂点、洩矢諏訪子に対して断命剣「冥想斬」をプレイした場合、それは修整を受けない(トランプルは得るが、重複するため意味が無い)。

・土着神の頂点、洩矢諏訪子が死神の大鎌を装備している場合、それは修整を受けない(飛行と絆魂は得る)

・あなたが土着神の頂点、洩矢諏訪子をコントロールしている際、あなたが待宵の狂騒をプレイした場合、それは修整を受けない(あなたが他のクリーチャーをコントロールしている場合、それらは問題なく修整を受ける)

・土着神の頂点、洩矢諏訪子の上に-1/-1カウンターが6個乗っていても、それのP/Tは修整を受けず、墓地には置かれない。


このようになります。理解できたでしょうか?
では、各カードの講評に入りましょう。

□諏訪子さん(黒緑)
いきなり謎の能力でプレイヤーを幻惑にかかる諏訪子さん。それを超えた先に待っていたのは、かなり優秀なヘビー級クリーチャーでした。
高いタフネスと黒という色、プロテクション(白)、そして修整を無視する能力は大抵の除去を無効化してしまいます。トランプルも備えていますのでアタッカー、フィニッシャーとして非常に優秀な性能を誇っています。それにしてはコストは5マナと、かなり割安です。唯一の弱点である「強化呪文が使えない」ということも、素のP/Tが優秀な彼女なら問題にならないでしょう。
説明文が白い諏訪子さんの半分以下で終わってしまうぐらい、簡潔で、優秀なクリーチャーです。

■神奈子さん(青緑)
諏訪子さんと比べると非常にコストが重い印象があるこちらの神奈子さん。プレイヤーへの攻撃ダメージをすべてライブラリー削りに変換し、プレイヤーに改宗を迫ります。
やや冗談っぽい出だしですが、弱いカードではありません。所有するプロテクションは直球で除去対策となる黒。さらに自身のP/Tを実質倍加させる能力を持ち、大抵のクリーチャーは踏み越えてそのままプレイヤーの元へと突き進んでいきます。
倍になったP/Tは脅威の10/10。それ相応のコストはかかりますが、彼女をプレイできているならそこまできつい支払いではないはずです(彼女を何か特殊な方法で出したなら……ご愁傷様)。諏訪子さんに比べてやや癖はありますが、それでもなかなか面白いクリーチャーです。

改めて問いましょう。あなたは、どの神様と共に戦いますか?


さて、紙面も終わりが近づいてまいりました。
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次回のプレビューはニュー速回線さんがお送りする予定です。
ではまた。