宇佐見会

同人サークル「宇佐見会」はカードゲームの製作を中心に、グッズ製作や各種イベントの企画を行っている団体です。
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製作/企画:対戦カードゲーム「幻想萃符伝」 | ゲーム交流会「上方東方祭」
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より適したcharacterに(2)

「同じカードを何枚も引くという限定的過ぎる状況を前提とした能力なんて発揮する機会がなさ過ぎて、わざわざ能力にする意味が無い」という理由により却下されたのです。
最も重要な部分は壮大ではなく「複数のキャラクターカードを作れる事と、同一キャラの残り方」だったのですが、当時の私の説明の仕方が悪く、壮大の能力がメインであるような印象を与える書き方であったため、議論もその方向で進んでしまったため、このような批判も仕方が無い事でした。
かくして、キャラクターのルールは、私1人が空回りしただけで終わるかのように思えたのですが、このルール、思わぬところで復活の機会を得ます。

その切欠は宣言の能力がセットに採用されることが決定した事でした。
宣言という能力の提案そのものはもっと前から、それこそ幻想萃符伝製作委員会が起こった当初からあったのですが、それが正式に採用される事になり、能力の内容を詰めていたとき、一つの問題が上がったのです。
『該当するキャラクターをコントロールしている場合に効果を持つ宣言だが、その「該当するキャラクターをコントロールしている」という判定は何を見て行うのか?』というものです。
クリーチャータイプにキャラの名前を入れるとか、遊戯王式に「名前に~と入っているクリーチャーをコントロールしている場合」といった形で行うのか、など意見は出ますが誰もが納得するような決定打は現れません。
そんな時、総スカン食らったにもかかわらずキャラクターのルールに未練たらたらだった私はひらめいたのです。
「これは、キャラクター復活のチャンスなのでは?」と
すかさず、以下の様な形でキャラクタールールの再提案をしました。
・キャラクターのクリーチャーはキャラクター(キャラ名)という能力を持つようにする
・宣言でキャラクターを参照する場合、(キャラ名)の部分を参照するようにすれば良い。
・キャラクター自体の能力は以前キャラクタールールのうち『キャラクターを持つクリーチャーが自分のコントロール下で場に出たとき、既に自分が共通のキャラ名を持つクリーチャーをコントロールしていた場合、タイムスタンプで先に出ていた方を生贄に捧げる。』の部分だけとする
今振り返ると、満場一致でボツになった案を何度も持ってくるなんて、我ながらなんというウザい行為なのでしょうw
ともかく、この提案は全員に受け入れられ、キャラクタールールは見事『限定的に』復活することが出来たのです。
限定的というのは、大枠としては受け入れられたこの案なのですが、一部分だけ賛否両論となった部分があったのでした。
それは『キャラクターを持つクリーチャーが自分のコントロール下で場に出たとき、既に自分が共通のキャラ名を持つクリーチャーをコントロールしていた場合、タイムスタンプで先に出ていた方を生贄に捧げる。』という、伝説性に関わる部分です。

幻想萃符伝製作委員会のスタッフのMTG歴もバラつきがありまして、旧レジェンドルールに慣れきった方とっては、「新しい方が生き残る」とか「プレイヤーが違えば、同じキャラクターはコントロールしていてもOK」という状況は受け入れがたいものがあったようです。
再び、最初の地点に戻ってキャラクターの残り方をどうするかで終わり無い議論を繰り広げる事になったのです。
そして多数決の結果、終着点として行き着いた先はなんと「同じキャラクターが2体場に存在するときは、コイン投げでどっちが残るか決める」というものだったのです。
場に出してもコインの結果次第で後に出した方にもチャンスはあり、場に1体だけという状況も維持できるという「一見しただけなら平等性があるように見える」ルールは、皆の意見の妥協点として受け入れられ、とりあえずは議論も決着し、このルールで進めることになったのでした。

ココを読んで下さっている方々には驚かれている方も多いと思われます。
その不安の示すとおり、いくら酷いカードを多く世に出したセンスの無い私たちでも、カード内容もある程度決まってテストプレイを重ねていけば流石に気づいたのです。
この「コイン投げ」ルールには2つの大きな欠点があるのだということに。

(続く)