宇佐見会
同人サークル「宇佐見会」はカードゲームの製作を中心に、グッズ製作や各種イベントの企画を行っている団体です。
ご不明な点がございましたら、こちらまでお気軽にメールくださいませ。
製作/企画:対戦カードゲーム「幻想萃符伝」 | ゲーム交流会「上方東方祭」
;
同人サークル「宇佐見会」はカードゲームの製作を中心に、グッズ製作や各種イベントの企画を行っている団体です。
ご不明な点がございましたら、こちらまでお気軽にメールくださいませ。
製作/企画:対戦カードゲーム「幻想萃符伝」 | ゲーム交流会「上方東方祭」
;
突然ですが、お初にお目にかかります。
元スタッフだったものです。
具体的には、第1弾で主にカードの考案と調整に携わっていました。
そうです。
第1弾の変に惨いカードを沢山作り出してしまったと悪名高き例のスタッフです。
多色霊夢の能力は、本来もっとプレイするためのコストが重かったのを「起動するためのコストがイメージに合わない」という理由で手札を捨てる事に変更させることを「それでバランスが取れると思うなら良いよ」と許可してしまったのも、
赤魔理沙は「これはやめた方がいいんじゃない?」と対案も提示しながら主張したものの押し切れなかったのも
3マナ幽々子様の復活に必要なクリーチャー・カードは2枚として案を提出したはずなのにいつの間にか1枚になっていた事に気づかなかったのも
陽光の先駆けが「まさかこの便利なクリーチャーが2マナなワケないよねー」とずーっと3マナだと思い込んでいたのも
単色咲夜さんは、一番最初に私がカードデザインを提出してから、ずーっとホンの少しの修正もかからなかったのも
全ては私がやりました。
遊んでくれてる皆様には本当にご迷惑をおかけしました。
話は変わりまして、私がなぜこんなところでキーボードを取っているのかと言いますと。
現在、現スタッフの方がカード1枚1枚についての背景を解説するコラムを連載されていますね。
ですが、過去のブログからも分かるとおり第1弾と第2弾以降ではスタッフが名目上半分近く違うため、第1弾のカードについては現スタッフではコラムで触れることはできないのです。
(厳密には全く出来ないわけではないんですけどね。第1弾にも現スタッフの方が考えたカードはいくらか存在します。陽光の先駆けとか)
私は第1弾の制作終了と同時に、自分には荷が重過ぎるということで脱退させていただきました。
とは言え、脱退した後も現スタッフの方ともたまにお話させてもらったりしていました。
その際に、上の事情から「ちょっと協力してくれないか?」と要請され、時間があるときに文章とかを少しだけお手伝いさせていただくことになりました。
とは言っても、私はスタッフとして戻るわけではありません。
エラッタとか新弾の内容に関わる事はないでしょうし「萃符伝の味が急に変わった」などという事は起こらないと思いますので、そこはご安心下さい。
今後、ごく稀にこうやって文責を担当させていただく事もあると思いますので、よろしくお願いいたします。
今回は最初のコラムでありながら思い切り趣向をぶっちぎりまして、「キャラクター」の能力の形成過程についてお話させていただきたいと思います。
このサークルが結成された当初(大体、神河~ラブニカ期)から、「同じキャラクターが場に何体も存在するのはおかしい」というのが統一見解でした。
しかし、現行の伝説と同様の対消滅にするのか、旧レジェンドルールを適用するのか、後に出した方が残る独自のレジェンドルールを作るのか、など意見は分かれ、なかなか議論はまとまりません。
そんな中、私が提案したのが、現在のキャラクタールールの原型にあたるものです。
どういう発想の元で、このルールを考えたのかを説明しましょう。
私は、個性的な東方の住人をMTGに落とし込む以上、キャラクターがゲームの中心・主役に来なければいけないと考えていました。
そのため、旧レジェンドルールのままでは、かつて本家のサイトのコラムでも語られていたとおり、主役を張る存在としては運の要素による有利不利の差が強くなりすぎてしまいます。
だからといって、対消滅ではキャラクターが消えやすく、活躍しづらい存在になってしまうと思ったのです。
そのため、どちらも萃符伝には不適当と考えていました。
本家のように、まずゲームが先行したものであれば対消滅もゲームの面白さとして受け入れられるのですが、萃符伝は世界観が先行したもの、つまり「キャラゲー」である以上、そう簡単にカードの効果以外のルールで主役を殺させるわけにはいかない、というわけです。
そこで私が参考にしようとしたのはMTGとは違う別のTCGでした。
知っている限りのTCGのルールから、重要なキャラクターはどのように扱われているのかを見て、より萃符伝に相応しいルールを作る参考としようとしたのです。
そして私が目をつけたのは「VS.system」の「ユニーク」というルールでした。(リンク先はPDFです)
「VS.system」とは、アメコミを題材とした海外製のTCGであり、そのルール構成は世界観の再現と公平性においてよく考えられており、ゲームとして深く、キャラゲーとしても優れた素晴らしいものでした。
一時期はホビージャパン社から日本語版も発売されていたので、知っている方もいらっしゃるかもしれません。
残念ながらこのTCGは今年の1月を持って開発が終了してしまったのですが……
それはともかく、この「ユニーク」のルールを参考にして、ココから以下の要素をMTGに落とし込むことを考えました。
・1人のキャラにつき複数種類のカードを作れる
・なおかつキャラクターは一人だけしかコントロールできないという状況を保てる
・しかし、別のプレイヤーがそれぞれ同じ名前のキャラクターを1体ずつコントロールするのはOKなため、キャラクターを先に引いた、後に引いたというような運の要素による極端な有利さ(または不利さ)が発生しない
・コントロールできるのは1体だけでも、手札の同名キャラで場のキャラを強化できるので、同じキャラクターのカードが何枚も来ても腐らない
以上の要素をキャラクターまわりのルールに適用すれば、旧レジェンドルールのように手札にレジェンドを溜め込んで不快な思いをすることも無く、現行レジェンドルールよりも萃符伝のゲームに適合した、理想的なルールになるのではないかと思ったのです。
そして、最初は以下のようにルールを設定し、提案しました。
・「キャラクター(キャラ名)― 能力」という風に記述される
・キャラクターを持つクリーチャーが自分のコントロール下で場に出たとき、既に自分が共通のキャラ名を持つクリーチャーをコントロールしていた場合、タイムスタンプで先に出ていた方を生贄に捧げる。
・手札から共通のキャラクターをもつクリーチャー・カードを捨てることで「キャラクター(キャラ名)― 能力」の『能力』に書かれた能力をプレイできる。
当時と記述は違いますが、要点はこんな感じです。
このままだと、違うプレイヤーが同じキャラクターをコントロールすることにより、同じキャラクターが2体並ぶ状況は発生してしまいますが、それは格闘ゲームの同キャラ対戦と同じく、ゲームのバランス上仕方が無い点だと考えました。
真ん中の部分は今のキャラクターのルールとほとんど同様ですが、提案した当初はそれに加えて、複数枚同じキャラクターを引いても腐らないようにするために、丁度本家の「壮大」とほぼ同じ能力を持っていたのです。
キャラクターを参考にする方が、バージョン違いのカードを捨ててもプレイできるので能力をプレイしやすい辺り、こちらの方が条件は緩いですね。
これを考えた当初はディセンション発売前だったのですが、後に未来予知で壮大持ちのレジェンドが出たときは、それはそれは驚いたものです。
あらかじめ言っておきますと、ココでこういう事を言ったからといって、いや、ココで言ったからこそ、今後この効果が搭載される事は恐らく無いでしょう。
「キャラクターを何枚入れるかというジレンマによって、キャラクターを中心としてデッキ構築を考えさせる」という方針だそうですよ。
この壮大能力を与えようとした理由を説明しましょう。
参考にしたVS.systemのユニークの方では、同じ名前のキャラクターのカードを捨てると1回の戦闘の間、そのキャラクターのATKとDEF(MTGで言うところのパワーとタフネス)を+1/+1するという機能があったのです。
しかし、これをそのまま持って来て「共通のキャラクターを持つカードを手札から捨てる事で、ターン終了時まで+1/+1の修正を得る」と一括りにしても、戦闘を積極的に行わないキャラクターも作られるでしょうから、そういったキャラクターにとっては死に能力になってしまうだろう、と思ったのです。
それなら「カードごとに自分の能力に合った効果を発動して貰った方が、能力も複数枚引いてしまったキャラクターカードも死に難い」と考えた結果、キャラクターに壮大能力を搭載することしました。
今考えてみれば、再生とかターン終了時に場に戻るとか言った除去耐性を与える効果で一括りにしても良かったかもしれませんね。
そして、満を持して、かなり自信を持って、このキャラクターのルールを提案したのですが、その反応は私の期待と予想とは裏腹に、一人の賛同も得ることはできませんでした。
(続く)
Posted on 17:56
Designed by Node Thirty Three | Converted into Blogger Templates by Theme Craft | Falcon Hive
0 コメント:
コメントを投稿