宇佐見会

同人サークル「宇佐見会」はカードゲームの製作を中心に、グッズ製作や各種イベントの企画を行っている団体です。
ご不明な点がございましたら、こちらまでお気軽にメールくださいませ。
製作/企画:対戦カードゲーム「幻想萃符伝」 | ゲーム交流会「上方東方祭」
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幻想萃符伝第三弾「随喜信仰」プレビュー!

こんばんは、紅楼夢も終わりましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
自分は紅楼夢前の修羅場でコーヒーを飲み過ぎてカフェイン中毒→体調を崩して寝込む→風邪という黄金コンボを完成させてしまいました。なるほど、これが最近流行のトリクルダウンか……(その道ははてな村が1月前に通った道だ)。

さてですね、以前にもお伝えしたとおり、第三弾が残念ながら冬コミに延期されてしまいました。(紅楼夢で三弾を買いに来てくれた人たち、本当にごめんなさい)
しかし、延期を嘆いていてもしょうがない。ダンディなおっちゃんも

       、--‐冖'⌒ ̄ ̄`ー-、
     /⌒`         三ミヽー-ヘ,_
   __,{ ;;,,             ミミ   i ´Z,
   ゝ   ''〃//,,,      ,,..`ミミ、_ノリ}j; f彡
  _)        〃///, ,;彡'rffッ、ィ彡'ノ从iノ彡
  >';;,,       ノ丿川j !川|;  :.`7ラ公 '>了
 _く彡川f゙ノ'ノノ ノ_ノノノイシノ| }.: '〈八ミ、、;.)
  ヽ.:.:.:.:.:.;=、彡/‐-ニ''_ー<、{_,ノ -一ヾ`~;.;.;)
  く .:.:.:.:.:!ハ.Yイ  ぇ'无テ,`ヽ}}}ィt于 `|ィ"~
   ):.:.:.:.:|.Y }: :!    `二´/' ; |丶ニ  ノノ
    ) :.: ト、リ: :!ヾ:、   丶 ; | ゙  イ:}    逆に考えるんだ
   { .:.: l {: : }  `    ,.__(__,}   /ノ
    ヽ !  `'゙!       ,.,,.`三'゙、,_  /´   「プレビューの時間が長くとれるようになった」と
    ,/´{  ミ l    /゙,:-…-〜、 ) |
  ,r{   \ ミ  \   `' '≡≡' " ノ        考えるんだ
__ノ  ヽ   \  ヽ\    彡  ,イ_
      \   \ ヽ 丶.     ノ!|ヽ`ヽ、
         \   \ヽ `¨¨¨¨´/ |l ト、 `'ー-、__
            \  `'ー-、  // /:.:.}       `'ー、_
          `、\   /⌒ヽ  /!:.:.|
          `、 \ /ヽLf___ハ/  {
              ′ / ! ヽ
              
とおっしゃっておりますので、今回はちょっと長目に約一ヶ月半の間、プレビューをお届けしようと思います。


それじゃあ、それぞれのカードプレビューに入る前に、第三段がどんなセットになるのかをご紹介しましょう。

バランス調整、新能力、新キャラクター。この3点が今回のセットの特徴です。

バランス調整
幻想萃符伝は、第三弾の頒布によって、実に300枚以上のカードが存在することになります。M:tGにおける1つのブロックとほぼ同じ大きさです。
カードプールが増えれば、当然カード間の相互作用も指数関数的に増大します。それぞれのカードパワーのバランス調整が難しくなります。
さて、カードプールが広すぎてバランス調整が難しくなったとき、どうしたらこの問題が解決できるでしょう?

そうだね、テストプレイだね!

いや、冗談じゃないんですよ。約三ヶ月、カード案に逐次修正を行いながら、毎日のようにテストプレイを行いました。
途中でメンバーが「そろそろ三弾にも飽きてきたから次の作らね?」って言い出したくらいです(笑)
でも、そのおかげでちょうどいいバランスになったと思います。すなわち、

どんなデッキでもそこそこ戦える

というバランスです。ひとことだけど、すっごい難しいんだぜこれ
もちろん、理想のバランスに持っていくためには、三弾を調整するだけでなく、過去のカードを変更する必要も出てきました。
遊んでくださっている方なら分かると思いますが、魔理沙やら咲夜やら、倉庫整理やらにどれだけ苦慮したか(笑)
私たちはできるだけエラッタは出したくないと考えていますが、それでもこのまま放置するわけにも行きませんので、
第一弾・第二弾ともにエラッタを発行することになったのです。(エラッタの内容は以前のニュー速さんの投稿を見てください)

でも、どんな調整も、よりよいゲームバランスを達成するため、萃符伝をよりおもしろいゲームにするためなんです。
新しいおもしろさの萃符伝に、どうぞご期待ください。


新能力
第三弾では新しいキーワード能力だけでなく、いままで「こんな能力あったらいいのにな」と思われていた能力を持ったカードもたくさん登場します。
それぞれがどんなカードかは、これからのプレビューで見ていただくとして……いくつかキーワードだけ挙げておきましょう。どんなカードになるか想像してみてください。

「使い減りしない全体ダメージ」「TimeWalk」「ゾンビ化」「全体強化」「ライフ回復(白だけの専売特許じゃないですよ!)」



新キャラクター
もうなんかプレビューする前から、絵師さまのサイトとかpixivとかでバレバレな感じはしますが……(笑)

今回は本当に沢山のキャラクターが登場します!第一弾・第二弾で一般カードに割いていたスペースを、第三弾ではキャラクターにめいっぱい割り振りました。
登場するキャラクターは総勢10名以上。もちろん、それぞれのキャラクターごとに2種類のクリーチャーという伝統も基本的にそのままです(嘘、何人かは1枚だけです。このあと紹介する風見幽香とか)。 

これで、win版以降の半数以上のキャラクターをカバーしたことになります。さあ、自分の好きなキャラクターでデッキを組んでみよう!




さて、以上が第三弾の概要になるのですが、これだけで終わるのはさすがに寂しすぎますよね。
お待たせしました、以前にお約束していたアレをお見せしましょう。

風見幽香
(クリックすると大きくなります)

《風見幽香》は今年の秋にかけて行われた「カードを決めるのは君だ!」という企画で作られたカードです。
プレイヤーの皆さんから募集した投票結果によって、どんなキャラクターにするか、カードの種類は……などと一つ一つ決めていき、出来上がったカードを第三弾に投入するという企画でした。
その結果出来上がったのは緑の蝶優秀なアタッカー。なんですかこのチート能力!みんなそんなに戦闘クリーチャーに餓えてましたか……。
基本スペックは実質5マナ5/5と悪くありませんし、その上にマナ無しで使えるルアー能力+接死が付いてくるなんて……さすが幽香さん容赦ない
普段のタフネスが2ですから、ショック1発で沈んでしまうという懸念はありますが、呪文や装備品等で強化してやれば、非常に頼もしい戦友になってくれます。
いままでの環境だとどうしても火力が強くなりすぎるきらいはありましたが、クリーチャー主体となるであろう第三弾環境を見事に体現していますよね。第二弾までの考え方のままだと大変な目に遭いそうです。
これで「緑?ああ、《陽光の先駆け》のことね」みたいな、緑使い涙目なことはなくなるはずです。相手のクリーチャーを思う存分蹂躙してやってください。


第三弾の初回プレビュー、いかがだったでしょうか。ちょっとあっさりすぎたか?
次はwindfallさんが紹介する予定です。お楽しみにー。

(追記:11/30、WindFall)
タイトルが間違っていたのを修整しました。
次回記事はもう少々お待ちください。

成る程ブロ語で報告……

唐突だけどニュー速回線がなんか言うます!(テンション差

いきなりブログをつかまされたんで見事なまでの発売までの当て馬だと関心はするが本当に俺が告知していいのか……?
とりあえずはまずプレイヤー参加型企画、「カードを作るのは君だ!」の投票パートが終了した事を報告さして貰うよ>>プレイヤー感謝
幾多の設問を通して多数の投票があった事で俺の喜びが鬼なっているが、ここからが本当の地獄の宴だった
これで参加者が実際に関われる部分は終わったんで後は開発陣がやる事があるしょ?
アレだ、バランス調整——(懸念

ここでおさらいしておくとまず今回決めたカードは風見幽香に関するカードと化してるわけだったが、実際に決まったテキストは以下が証拠ログ

§
キャラクター(風見幽香)
《風見幽香》が戦闘に参加するたび、《風見幽香》はターン終了時まで+3/+3の修正を得る。
(0):《風見幽香》はターン終了時まで-3/-0の修正を受けるとともに接死を得る。
(0):クリーチャー1体を対象とする。それはこのターン、それがアンタップ状態であるかのようにブロックに参加できるとともに、可能ならば《風見幽香》をブロックする。《風見幽香》はターン終了時まで-0/-3の修正を得る。
§


見ろ、見事なまでに寄せ餌付き優秀クリーチャーだった
これはバジリスクに寄せ餌つけるコンボを1枚でこなしちゃってるしょ? 俺の中では☆5個だなーすごいなーかっこいいなー
ていうかこれはチートだなー

これを選びまくった皆はどんだけ緑の優秀クリーチャーに飢えていたのかと疑問が膨らんだらしい
実を言うと開発陣はここぞとばかりに3弾環境を優秀クリーチャーあたりで堅めようとしていたのだよ
或る意味萃符伝は1〜3弾全部でやりたい事がほぼやれるようになるかなーという構想で作ってたから、この流れは丁度良いわけなのですわ?

ところでこっから実際にバランスを調整するといっても、既に確定したテキストはこのまま弄れないので後はマナコストやサイズを考えないといけないわけだな……
しかもその上で、このカードが実際に環境に与える影響とかちょっと小難しい事を考えて、3弾全体のバランスをウゴウゴ作り変える必要性も出てくるから地味な作業が繰り返されるわけだよ。
俺が萃符伝内で担当するお仕事にはそういう環境の把握や調整全般も含まれてるってかそれが主なんだが、とりあえずテストプレイによる調整も割と面倒なんじゃよ。

例えば俺らはMWSで対戦しまくってテストしてるんだけども、カード名が全英だからまず暗記しないと話にならない。勿論カード効果とかコストとかそこらへんも全暗記で——まぁカードゲームやったことある人ならこういうのはすぐ覚えられるつーのは分かるしょ?
おいィここで有志の人が作ってくれたツールを使えとか言うんでにい;; 一応理由があって英語カード名も全部暗記しないといけなかったのだよ

その上で更にあれこれデッキを考えて構築して、その環境で出来る全ての事を試さないとバランスが測れないからな。
今回も一通りのデッキは組んだけどドレも没個性的な結果がこれ
でも俺一人だけでは発想力に限界あるんででも他に助けを求められる人間も(役職上)いないんでもうだめ
hai!! 俺はまだ試してないデッキが沢山あるんです!! 早く対戦の機会を増やしテ!!(締め切り間近
とはいえ今回は中々なー色んなデッキを試したが、特にどれが強いどれが弱いという事もなく円滑に回ってるよなーすごいなーバランス結構取れてるなー今回面白いなー
やはりクリーチャーどうしで殴るのがMtGの本懐だと理解したわけだよ>>シャドウムーア参考

見事なまでにオチがつかない話なわけだがつまり幽香についてはまだ何も決まってないってだけだったよ(収束

ほう……強いて言えば3弾では緋想天のあの二人が登場するらしいぞ(伏線
どちらかというとプレビューを待つべきだな俺そろそろ普通に作業に戻るんで……

《月面ツアーへようこそ》についての解説

こんばんは、Yifeです。以前お約束した、《月面ツアーへようこそ》のエラッタについてお話ししましょう。かなり長くなりましたが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。

実は、パチュリーと秘封倶楽部関連のカードは、萃符伝第二弾ではなく、独立したミニ・エキスパンションとして頒布する予定でした。このカードの原案が提出されたのは昨年末(2007年12月)のことです。
当初のデザインは以下のようになっていました。

月面ツアーへようこそ 20WW
エンチャント
あなたはゲームに敗北することはなく、あなたの対戦相手はゲームに勝利することはない。
あなたのアップキープ・ステップの開始時、あなたはゲームに勝利する。



この案は以下のような特徴を示します。
・異常に重いマナ・コスト。秘封倶楽部の世界では、バイトの貯蓄程度で行ける程度には宇宙旅行が廉価なようです。それに倣って、『不可能ではないけれど、非常に支払うのが難しく感じられるコスト』を設定しています。
・《白金の天使能力》。"資本主義社会の見せるノアの方舟"を表現するのに、これ以上象徴的なメカニズムがあるでしょうか?
・次のあなたのアップキープの開始時に勝利。これはイメージ的な理由とゲームバランス的な側面があります。イメージ的にはチケットを購入してから地上でのトレーニングを積み、実際に発射準備が整うまでのタイムラグを表します。ゲームバランスから見ると、対戦相手にエンチャント破壊で対処するタイミングを与えることによって、エンチャント破壊カードを相対的に強くするとともに《月面ツアーへようこそ》の強さを抑える効果があります。

開発陣はこの案に興味を引かれました(ええ、もちろん一番乗り気だったのは私です)。開発陣がいくつかの改良点を加えたのが以下のバージョンです。
月面ツアーへようこそ 20
アーティファクト
あなたはゲームに敗北することはなく、あなたの対戦相手はゲームに勝利することはない。
月面ツアーへようこそを生け贄に捧げる:あなたのアップキープ・ステップの開始時、あなたはゲームに勝利する。



・カードタイプがアーティファクトになった。これは純粋にイメージに基づく変更です。月面旅行は明らかに科学の(人工の)産物ですからね。
・マナ・コストから色マナを取り除いた。これはカードタイプがアーティファクトになったことによります。(この時点ではマナ・コストはまだ仮決めでした)
・勝利するためにはカードを生け贄に捧げるようになった。これは、チケットを”もぎる”動作を模しています。

これで大まかな方向性は決定しました。最終的にバランス調整を加えたバージョンが以下です。
月面ツアーへようこそ 30
アーティファクト-チケット
親和(墓地) (※注:ルール的に正しい表記ではない)
月面ツアーへようこそが場に出たとき、あなたがそれを手札からプレイしたのではない場合、あなたがコントロールする他のパーマネントとライブラリーと墓地をゲームから取り除く。
あなたはゲームに敗北することはなく、あなたの対戦相手はゲームに勝利することはない。
月面ツアーへようこそを生け贄に捧げる:あなたの次のターンのターン終了時、あなたはゲームに勝利する。



・サブタイプ「チケット」が追加された。より明確に”チケットをもぎる”という動作を表すためです。
・マナ・コストが(10)増え、親和(墓地)が追加された。萃符伝には(第二弾開発当時)積極的に墓地にライブラリーを落としていくデッキはありませんでしたから、そのテコ入れも兼ねていました。また、このシステムなら他のカードとのシナジーをより重視することになります(シナジーを考えるのって楽しいでしょう?)。
・リアニメイトできなくしました。《満身創痍》等で速攻で持ってきた上で、スーサイドすることができないように、との配慮です。
・勝利タイミングを次のターン終了時にしました。


この時点で開発陣はこのカードを使うデッキは以下の4タイプがあると考えていました。
墓地を稼ぐデッキ
・《十六夜咲夜》+《インフレーションスクウェア》による、大量ディスカード&大量ドローで墓地を稼ぐデッキ。
・《気難しい裁判官》のcip能力で墓地を稼ぐデッキ。
マナを稼ぐデッキ
・《大魔法図書館》《ミステリーサークルの再現》《月&木符「サテライトヒマワリ」》等で大量のマナを産み出すデッキ。
とにかく《月面ツアーへようこそ》を場に出して、負けない置物になるデッキ
・《有限を夢幻に変える景色》から《月面ツアーへようこそ》を墓地に落とし、《満身創痍》で場に戻すデッキ。

それぞれのデッキを組んでプレイした限りでは、マナや墓地を稼ごうとすると早くても6〜7ターンが必要であることが分かりました。また、《有限を夢幻に変える景色》デッキなら理論上最速2ターンで《月面ツアーへようこそ》を場に出すことが可能ですが、その後アーティファクト破壊やバウンス等で対処された場合に負けてしまうもろさを抱えています。つまり、結局いずれのデッキもさほど問題視はされなかったのです。


そして、第二弾が発売されてしばらくが経ったとき、最速1ターンで墓地を稼ぎ、手札から《月面ツアーへようこそ》をプレイするデッキを開発陣の一人が見つけてしまったのです。

以下にそのレシピをお見せしましょう。
//クリーチャー 14枚
4《小野塚小町》
4《図書館の司書》
2《三途の水先案内人、小野塚小町》
4《メイドの魔法陣纏い》

//呪文 22枚
2《月面ツアーへようこそ》
4《投銭「宵越しの銭」》
4《結界「夢と現の呪」》
4《俗世のスキマ》
4《幽明境を異にする》
4《裏表ルート》

//土地 24枚
24《沼》


動作はこうです。1ターン目に沼をセットし、《小野塚小町》をプレイ。その後、《月面ツアーへようこそ》2枚と《投銭「宵越しの銭」》が手札にあればスタートです。
《投銭「宵越しの銭」》を代替コストで、自分を対象にしてプレイします(マナがかからないのでパーツさえあれば1ターン目にそのまま撃てるのがポイント)。自分のライブラリーを何枚めくろうと、《沼》か「黒のカード」しか入っていないのですから、必ずライブラリーがなくなるまで公開して墓地に置くことになります。その後、墓地が十分にたまったので《月面ツアーへようこそ》を2枚プレイし、1枚を生け贄に捧げて次の自分のターンの終了時にゲーム終了です。
いずれかのパーツが揃っていない場合、大量に投入したドロー&サーチカードでライフとか色々かなぐり捨てても持ってきます。なにしろ、《月面ツアーへようこそ》をプレイしてしまえば、ライフがマイナスになろうがライブラリーが空になろうが負けないのですから。

このデッキの恐ろしいところは、必要パーツが少ない上に最序盤からスタートでき、おまけに《月面ツアーにようこそ》に頼らなくても中速黒ビートダウンデッキとして機能することです。しばらくのテストプレイの後、開発陣はなんとかエラッタを出さずに対処しようと努力しましたが、最終的にはエラッタを出さなくてはいけないことに全員が合意しました。


以上が、《月面ツアーへようこそ》が提案されてから、エラッタで修正されるまでの経過です。まとめると、”負けない置物”になること自体はさほど強くなかったのですが、複数枚の《月面ツアーへようこそ》を素早く場に出す方法が発見され、そのデッキが予想以上に安定して動くために修正される、ということになります。

プレイヤーの皆様には、”後出しジャンケン”の様な事態になってしまい、大変申し訳なく感じています。特に《月面ツアーへようこそ》を使用したデッキを作った方、作ろうとしていた方にとって、この影響は無視できるものではないことはよく理解しています。しかし、このまま修正せずに放置すると、環境が《月面ツアーへようこそ》を使用した高速黒デッキを中心に構成されることになりかねません。このデッキはゲームの楽しさをスポイルしてしまう要素がすべて詰まっています。ゲームが運だけで決まってしまうこと、対戦相手を退屈させること、一つのパワーカードによってそれ以外のカードを使ったデッキ構築が絶望的になること、などです。まさに”MoMAの冬”の再来になりかねないのです。

最後に、今回のエラッタ修正についてプレイヤーの皆様に深くお詫びいたします。なお、現在発効しているエラッタは、再販分ではすべて修正される予定です。

幻想回向プレビュー part7

こんばんは、yifeです。ついにこのプレビューも最終回ですね。前回ニュー速さんが予告されていたとおり、今回は私がプレビューを書かせていただきます。


以前言っていた順番と違うじゃないか、と気づいた人がいたらすごいですが、ぜひ私が書きたいと無理を言ってwindfallさんに替わってもらったのでした。なぜって?そりゃもちろん、秘封倶楽部が大好きだからですよ!



もしかしたら、第二弾の登場キャラクター一覧を初めてご覧になったときにこの2人が入っていたのを不思議に思われたかもしれませんね。それほどメジャーでもない秘封倶楽部をなぜフィーチャーしたのか?それはもちろん私がひたすらプッシュしたのもありますが――しかしもちろん、別の理由もあるのです。つまり、ゲームの世界観を広げるために、そしてよりタクティカルなプレイを可能にするために。



ご存じでしょうが、秘封倶楽部は私たちと同じ結界の外の世界に暮らす大学生2人で結成されたサークルです*1。その活動内容は、結界の隙間を見つけては潜り込み、他の世界を探検すること。もちろん、一般人である彼女たちに戦闘能力はありませんが、豊富な知識と飽くなき探求心の担い手である彼女達はそんなことで怖じ気づいたりはしないのです。



サークルメンバーの1人、マエリベリー・ハーン。結界を視る程度の能力を持つ彼女は、夢の中で幻想の世界に旅立って、現実世界に様々な品々を持ち帰ってくることがあります。この状況を表現するとどうなるでしょう?萃符伝をプレイ中、私たちが見ているライブラリー、場、手札や墓地といった領域は幻想郷を表現しています。――つまり、博麗大結界の内側です。では、大結界の外側とは?



彼女は結界から溢れだした様々なものたちを見つけてくることができます。それらは結界の中と外で同じ姿形をしているとは限りませんが、いかな姿であれ、それはきっとあなたの助けになるはずです。



もう1人のサークルメンバー、宇佐見蓮子。彼女は大学で超統一物理学を専攻しています。彼女はメリーのように直接幻想に関わることはできませんが、その莫大な知識と知恵は、現在と過去を分析し、現状を理解し、知識に裏打ちされた的確な判断することによって、あなたに最適な未来への選択肢を見せてくれます。



しかし、ゲームプレイ的な観点から2人の能力を見ると、それぞれ単体ではアドバンテージを取ることができないことにお気づきでしょうか。蓮子は迫り来る未来の情報とよりよい未来への手がかりを与えてくれるとはいえ、カードを引いたりライフを回復したりしてくれるわけではありません。メリー*2だって、そもそも何らかの方法でカードをゲーム外に取り除かなければただのシャドー持ちの0/2です。



しかし、秘封倶楽部たる彼女たちの能力を個別に評価するなんて野暮もいいところ。2人はタッグを組んではじめてその真価を発揮します。

蓮子の知識とメリーの能力を合わせれば、未来を予測するだけでなく、最適化することができるのです。

その具体的な能力は、Xマナを支払うことで占術X*3を3回行うこと。5マナ支払えば、最大15枚のカードを見ることができます。それらのカードは、単に順番を変えるだけでなく、欲しくないカードをライブラリーの一番下におくこともできます――望まない未来を回避できるのです。これがどんなに強力な効果がお分かりでしょうか。確かに、この能力も盤面には一切の影響を及ぼしません。しかし、あなたは毎ターンのドローで、常に状況に最も適したカードをライブラリーから探してくることができます。つまり、マナさえ十分なら、実質的にデメリット無しで《魔性の教示者/Diabolic Tutor》をインスタントタイミングで好きなだけ使うことができるのです!相手のターン終了時に余ったマナで能力を起動して、続く自分のドローで欲しいカードを確保する。とても魅力的ではありませんか。決してクリーチャーを出して殴り合うだけがマジックの楽しさではありません。よりテクニカルになった戦いで、あなたの頭脳を対戦相手に見せつけてください。





さて、これまでのプレビューをご覧の方はお気づきかもしれませんが、いずれのプレビューも「キャラクター本人とスペルカード、それ以外のカード」の3枚を紹介するのが基本構造になっています。しかし、秘封倶楽部のメンバーはスペルカードを持っていません。「なるほど、じゃあ彼女たちは収録枚数が少ないのかい?」ですって?いえいえ、そんなことはありません。確かにスペルカードはないものの、幻想回向に登場する他のキャラクター以上に彼女たちに関連するイベント・人物を表したカードが収録されています。ぜひそのすべてを紹介したいのですが、今回はそのうちの1つを紹介して終わることにしましょう。残りは例大祭をお楽しみに!*4



現実世界でも月旅行にお金さえあれば行ける時代になりましたが、秘封倶楽部が住む時代でもそれは同じようで、月面旅行に出かけるにはそれなりのお金が必要なようです。彼女たちは一度はその金額を見てあきらめるのですが、『別の方法』で月に行くことを検討し始めます。さて、実際のところどれほど高額なのでしょう?オープン・ザ・プライス!



30マナ!そもそも出せるかどうか非常に怪しいマナ・コストです。しかも、不正入手(墓地から釣ってくるとか)すれば、とても厳しい制裁が待っています。唯一の望みは、墓地の枚数によるマナ・コスト軽減。量産効果によっていくらかは費用が安くなるのです。

しかし、その効果はコストを支払ってあまりあるほど魅力的です。このチケットを持っている限りあなたは敗北することはありませんし、対戦相手は勝利することができません。おまけに、チケットをもぎれば、次の自分のターンの終了時に月面旅行に旅立つことができます。まさに科学の勝利――宇宙開発勝利です!*5科学の申し子たる彼女たちにはまさにふさわしい勝利ではないでしょうか。Yes, that's the ticket!*6





これで幻想回向のプレビューもおしまいです。最後まで読んでいただいてありがとうございました。とりあえずこのブログの更新は例大祭までお休みです。それ以降はまた交流会の情報などを乗せていく予定です。しかし、とりあえずは例大祭をお楽しみに。

それでは、例大祭にいらっしゃる方と日曜日にお会いできるのを楽しみにしています。よい週末を!





*1※正確には近未来

*2※マエリベリー・ハーンの愛称

*3※ライブラリーのカードを上からX枚見ることができる。そうした場合、それらのうち好きな枚数(0枚でも可)を好きな順番でライブラリーの1番下に置き、そして残りを1番上に好きな順番で置く。

*4※秘封好きの人は本当にお楽しみに!収録枚数だけで言うなら、実は登場キャラクターの中で秘封関連のカードが一番多いという驚愕の事実

*5※ちなみに、このカードの開発時のあだ名は《アルファケンタウリへようこそ》でした。

*6※まさにお誂え向きだ、の意

幻想回向プレビュー part6

早くもプレビューが一周してきおったわ。


そりゃ途中で諸事情ウゴウゴしてりゃー已むを得んわね。



さてまぁ運命のDoomsDayたる例大祭まで後5日、ここまで来るとプレビューも佳境も良いところさね。

そんなわけで今回のメインキャラクター達の中でも飛び切りの待遇を受けた娘を紹介するぞ。



それはこの知識と日陰の少女で御馴染みの彼女だ――全く以って俺はパチュリー好きと囁かれる事が多くて困る。実際そうだけど。精霊魔法としての技の属性の多彩さや弾幕の美麗さ、キャラそのものにも魅力が多い彼女に惹かれる者は多かろう。

彼女はこの萃符伝でもその力を認められ、MtGという土俵で大活躍する事となるだろう。

まず上記のパチュリーを見てくれ。こいつをどう思う

すごく……ネタ振りがデジャヴです……

とにかく色拘束が痛い事に着目しよう。 最初カードデザインした時からあまり姿こそ変わっていない。当初から、構想はウィザードをウィザード足らしめるような、マナコストの重さに対する貧弱さをウリにしていたんだ。

彼女そのものは病弱娘――最近その設定は忘れ去られつつあるが――なんだから、このような貧弱!貧弱ゥなサイズでも致し方あるまい。

今更青のトリプルシンボルに驚く読者の皆さんでもあるまいと。当然。ウィザードの資本は身体では無い。

有り余る知恵を有する大魔法図書館、それを統べる彼女は知を引き出す事を得意とする。

とはいえパチュリーの可愛さは基本的には一人では動かないところだと思うんだ。彼女は紅魔館周りのメイドや、そこらへんを遊歩する小悪魔の首根っこを引っつかんで図書館内の本を探させる。

その結果得るものはMtG、ひいてはカードゲームにおいての根本的な強さ、ハンドアドバンテージだ。

無論パチュリーの力はそれだけに留まらない。

ドローによって知識を得、更なる力を行使する。今回の萃符伝の環境ではコントロールの色を強くしているんだが、その中でもパチュリーのもう一つの能力は格別だ。

メイドや小悪魔を使役するだけに飽き足らず、手札に眠った彼女らをポイポイ捨て、必殺のカウンタースペルを発動する。

マナさえあればタップ無しに連打出来るので、上手くメイドや小悪魔を手札に溜め込めるデッキを組めば相手に何もさせないまま、パチュリー1体でゲームを掌握出来る筈だ。



あれっ小悪魔って初耳なんだけど(

って人ばっかだと思うのでその実態を若干だけお見せしようじゃない。



彼女は名の通り悪戯好きな悪魔でパチュリーへは全く与している様子は無い。能力も正反対で、スペクター系の能力を発動する優秀なキャラクターだ。

あまりパチュリーは人様の知恵を食らうような愚考は好まないだろうけどモノは考えようだ。

ちなみに 小悪魔さんもキャラクターである手前、実はもう一つの彼女が存在する。

そちらはこの悪戯魔とは全く正反対の性質を持ってるんだが……それは読者さんにも察しはつきそうか。



あ、勿論パッチュリーさん一人だけではドローも出来ないし打ち消しも撃てない。

しかもパワーも無い。このままではただの置物だ。エンチャントみたいによく机の隅で忘れ去られるアレだ。

彼女の力に頼りたいのならば、君のデッキを大図書館ぽい構成にするしかないのさね。





さりとて――キャラクターといえば最大の見所はスペルカードだ。彼女も彼女単体では終わらない。

マーキュリポイズンなるカードは、術者本人そのものを後押しするかのようなカウンターカードである事を見て取れる。色もとても彼女らしいわけだが……なんとまぁイヤらしいライブラリー破壊のオマケつき。

相手の使った呪文の威力をまるっとハネかえし、直接相手の選択肢を破壊していく。元々東方のゲーム中でもカウンターは得意だとかなんとか言うし、倍返しもお手のモノなんだろう。と思ったら術者本人がいると更に倍になった。

宣言によって倍倍返しともなれば、これでは咲夜さんもうかつにアレは撃てまい。

逆にショックみたいなモンを打ち消す時には注意してくれ。ただの重いキャンセルになっちゃうからさ。



しかしドローだの打ち消しだの手札破壊だの、青黒くさいチマいいやがらせしか出来ないのかい君は。

パチュリーも日陰の少女と謳うだけあるな。もう知識じゃなくて日陰だけでいいじゃん(横暴



しかしあまり彼女を怒らせない方がいい……



げぇーっあの技は

パチュリーさんが体調の良いときにしか使えない全力全開の時空必滅スペルカード!



彼女に似つかわしく無いまでの大雑把呪文はパチュリー本人も巻き込んで全てを消し去る。術者がいればカウンターすらも通用しない呪文で、エンチャントと 後 山札 以外の全てを壊滅させてしまう。

墓地にすら残らないし、そもそも墓地すらも無くなる。跡形も残ってはくれない。

その分のコストの重さなんてあまりにも安いもんだろう。

全く厨臭いなさすがパチュリーくさい



だが エンチャント は破壊しないのよ。

「相手のエンチャントは残っちゃうじゃなーい」と思うかもしれない。とはいえそこは矢張り考えようだ。

「じゃあ自分がエンチャント貼ってそれで勝てばいいんじゃねー」

と考えるのが、

このゲームでは最も重要とされる思考だろう。

なにもキャラクターを持つものがクリーチャーである必要はない。言わばこのパチュリーは自らを魔力そのものと化した、効率重視の姿なのだ。

相手の目を欺き、隙あらば必殺の一撃を放ちにかかる。

結局最後まで正々堂々と戦わない彼女でも、その力を借りるにはそれ相応の対価が必要だ。それは眩く光る5色のマナ・シンボル。MtG経験者ならばこれを使役する事がどれほど難しいか、簡単に理解できると思う。

実は、パチュリー本人のみならず、パチュリーの持つスペルカードは全ての属性、全ての色をおさえている。

上で紹介した2つのスペルカードもほんの挨拶代わりでしかない。プレビュー冒頭で言った“優遇”てのはそういう事だったのさ。



この萃符伝第二弾をそのまま代表すると言っても過言ではない、あらゆる戦局にて活躍できる力を備えた七曜の魔女。

それがパチュリーというわけだ。

でも色拘束が気になった時は図書館に聞いてみようぜってか図書館ほんと万能だな!



マナまで備えようとは全く抜け目のない策士よのう、パチュリー……

おかげさまで萃符伝においては、彼女に出来ない事はない。保障しよう。







次回予告:Yife君がなんか言ってますー

     というか後キャラ1つしかないからお察し

幻想回向プレビュー part5

こんばんは。例大祭まであと1週間に迫りましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。


プレビューを始めてから、一日10アクセスくらいしか無かった当サイトが20-30倍のアクセスを数えるようになって『狂喜』しています。+1/+1カウンター万歳!



今回紹介する《小さな百鬼夜行、伊吹萃香》も、+1/+1カウンターを使用したギミックを持っています。

場に出たときは小さいものの、お酒を飲んで酔えば酔うほど巨大化していきます。そのペースは1ターンに+1/+1。以前にも紹介した《一喝》など、何らかの手段でアンタップしてやればさらに大きくできます。1ターン目に《森》から出せれば、5ターン目には4/4、10ターン目には9/9にまで成長します。早いうちに除去できなければ、すぐに手のつけられない存在になってしまうでしょう。

さらに、疎と密を操ることにより、ミニ萃香を産み出すこともできます。そりゃもうぽこぽこと。産み出すのに必要なマナはたった1マナですから、「余ったマナで分裂→攻撃→ブロックされたらダメージを乗せて萃香に戻る」とか、「余ったマナで相手のターン終了時に分裂→次のターンに攻撃」なんて小技も可能です。様々な能力で対戦相手を翻弄する彼女は、強力で厄介なクリーチャーとなることに間違いありません。

ところで、みなさんはプレビューpart1で紹介した彼女を覚えていらっしゃいますでしょうか。彼女のテキストを今一度よくご覧ください――「他のクリーチャーが場に出るたび」と書かれていますね。そう、彼女の能力はクリーチャー・トークンでも誘発するのです!

これがどれくらいすごいことか、ちょっと計算してみましょう。あなたが《大らかな裁判官》を4体コントロールしている状態で、対戦相手のターン終了時、余った3マナで萃香からトークンを発生させるとします。1体目の鬼・クリーチャー・トークンを産み出すと4点回復。2体目以降は8点回復です。つまり、たった3マナで4+8+8=20点回復!5マナなら36点、10マナあれば76点回復できます。訳が分かりませんね!



ん?あれ、なにかご不満ですか?「そんなにライフを回復したって、対戦相手のライフを減らせる訳じゃないし、勝利に結びつかないよ。もっと攻撃的なカードはないの?」ですって?それじゃあ、彼女のスペルカードを見てみましょう。

先に理解しておいて欲しいのは、幻想郷最後の鬼である彼女はとても誇り高い、ということです。彼女はどんな相手にも正々堂々と立ち向かいます。端から見れば非効率にみえるかもしれませんが、彼女は自分の圧倒的な力があればいかな小細工も打ち砕けるということを理解しているのです。

例えば、こんな風に。



さあ、そろそろ次のプレビューに移る時間です。最後に1つだけ、カードをお見せして終わることにしましょう。

このプレビューを最後まで読んでくださったあなたなら、このカードの本当の強さが分かるはずです。

《妖鬼 - 疎 -》



それではまたお会いしましょう!次回のプレビューはニュー速さんが引きこもり少女を紹介する予定です。よい"祭りの前"を!

幻想回向プレビュー part 4

 こんばんわ。プレビューpart1以来のご無沙汰でした、WindFallです。早い物で今回でプレビューも4回目を迎えることとなり、紹介者も一巡して私に戻ってきました。皆さんももうご存知のとおり、このプレビューは私も含めた3人――Yife氏、ニュー速回線氏、WindFall――で順番に執筆しています。執筆者ごとにそれぞれカラーの異なった文章を楽しんでいただけたら幸いです。

さて、前置きはこのぐらいにして、さっそくプレビューに移る事にしましょう。
前回の予告どおり、今回のプレビューでは文々。新聞を擁する新聞記者、伝統の幻想ブン屋、射命丸文にスポットライトを当ててお送りいたします。

さっそく能力を見ていきましょう。クリーチャーとしての彼女はこの上ないほど貧弱です。飛行こそ持っているものの、戦闘時の頭数として数える事は出来ないでしょう。しかしながら、嘆く事はありません。新聞記者の本領は戦いに在らず。彼女もまた、直接の戦いとは違う、強力な能力を持っているのです。
それは、スペルカード呪文を打ち消し、さらにそれを自分の物として一度だけ使用できるという、非常に強力な能力です。多目のマナ、さらにタップも必要としますが、その能力の有用さは計り知れません。
彼女の特性を考えてみます。まず、カウンターの能力とはいえ、その能力が実際に火(?)を噴くことは少ないでしょう。なぜなら、残念な事に彼女の存在は事前に相手に知られてしまっているからです。しかし、その事は逆に相手への威圧にもなります。彼女がアンタップしている時(そしてあなたのマナが潤沢な時)、無防備にスペルカード呪文をプレイできるプレイヤーはまずいないでしょう。相手の強力なスペルカードを、その手札に縛り付ける事ができるのです。もちろん、それだけでは幾らでも対処されてしまいますが、あなたの方もなにも文だけが戦っているわけではありません。part1で紹介した<<楽園の最高裁判長、四季映姫・ヤマザナドゥ>>や通常のカウンター呪文等と組み合わせれば、あなたの守りはまさに鉄壁となる事でしょう。
さらにトリッキーな使い方もあります。自分のスペルカード呪文が相手に打ち消されそうになったとき、自分で文の能力を起動し、打ち消してしまうのです。結局打ち消されるじゃないかって? いえいえ、文の能力でもう一度呪文を使う事が出来ますから、実質相手のカウンターを打ち消したのと同じ効果になります……文が倒されなければ。まあ、即座に文が倒される事はそうそうないでしょうから、あまり心配は要らないでしょう。多分。


さて、ここまで文の能力を解説してきましたが……不満そうな声がちらほらと聞こえますね。なんでしょう。
え? 文はこんなに貧弱じゃない? 新聞記者であるだけじゃなく、強力な力を持つ天狗でもある筈だって?
確かにそのとおりです。人も人以外も得てして多面性を持つ物。射命丸文という少女を表現するには、一枚のカードではとても足りないのです。それを解決するため、私たちは――第1弾をプレイしてくださった方ならすでにご存知のはずの――とてもシンプルな解決方法をとることにしました。

そう、文を表現するカードは1枚ではありません。キャラクター能力(詳しくはこちらを参照してください)を応用する事により、一人のキャラクターを幾枚ものカードで表せます。それにより、文のような多面性を持つ少女も余すところ無く表現する事が出来るのです。キャラクター能力の応用方法はそれだけではありませんが……今はこのぐらいにしておきましょう。今後のプレビューをお楽しみに。


さて、天狗としての文の能力を見てみましょう。まず目を惹くのは、ずらりと並んだキーワード能力の数々です。飛行、瞬速、速攻、先制攻撃。どれもが彼女の特性である「速度」をこれでもかというほど表しています。さらに、手札を1枚捨てることで即座に手札に撤退する能力まで備えており、除去に対する耐性も抜群です。能力が盛りだくさんな分単純なサイズには少し問題がありますが、彼女の速さを妨げるほどではありません。彼女はまさに、その速度を持って幻想郷に君臨する「幻想郷最速」なのです。

彼女の使い方は多様です。たとえば、赤を織り交ぜたパーミッションデッキのフィニッシャー。パワーは少々控えめとはいえ、7回攻撃すれば対戦相手のライフはなくなります。瞬速で隙を作りにくく、除去に耐性のある彼女を採用するのに問題はないでしょう。たとえば、赤単デッキの中型クリーチャー枠。飛行と速攻の組み合わせは相手にとどめを刺す際に非常に有効ですし、普通に出して殴っているだけでも火力でのとどめのサポートをしてくれます。後者の際には、クリーチャー戦闘で有利になる先制攻撃が大きな助けとなってくれるでしょう。それ以外にも、彼女をうまく使う方法は多々あるはずです。


さて、これまで単純にクリーチャーとしての文を紹介してきましたが、文の関連するカードはそれだけではありません。そう、彼女の持つ多彩なスペルカードが、文の能力に彩りを添えてくれます。今回は、その中でももっとも派手な1枚を紹介しましょう。

さあ、見てみてください。


どうでしょう? これが彼女の切り札です。力持つ天狗らしい、豪快な一枚だと思いませんか? しかも、ただ大胆なだけではなく、狡猾な一面――瞬速――をも持ち合わせているのです。

これをどう使うかはあなた次第ですが、文とのコンビネーションがこのカードをさらに強力にすることは確かです。たとえば、赤い文が出ている時、相手のターン終了時にこのカードをプレイし、次のターンで文をプレイしてみればどうでしょう。無人の荒野を最速の少女が駆け抜けていくさまは、なんだか絵になりますし……なにより、非常に強力です。


知的にして最速の少女。彼女とそのスペルカードがあなたの手に届くまで、もう少しだけ待っていてください。


さて、次回のプレビューでは、最も古い力を振るう少女を、上司ではないですが偉い(と私が思っている)人ことYifeさんが紹介する予定です。
それでは、またお会いしましょう。よい萃符伝ライフを。