宇佐見会

同人サークル「宇佐見会」はカードゲームの製作を中心に、グッズ製作や各種イベントの企画を行っている団体です。
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製作/企画:対戦カードゲーム「幻想萃符伝」 | ゲーム交流会「上方東方祭」
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幻想回向プレビュー part 1

幻想回向プレビューにようこそ! いよいよ例大祭で登場する幻想萃符伝新エキスパンションのヴェールが上がる時だ。そして、もちろんセット初のカードのプレビューも、まあ、最後までにはされるはずさ。でもまだお預け。今はしばらくの間、お膳立てが済むまで……。

……マーク・ローズウォーターの文体模写はこのぐらいにしましょう。ネタとして滑っている感が否めませんし。
改めましてこんばんわ。初めまして。幻想萃符伝スタッフ下っ端、WindFallです。今回は幻想萃符伝第2弾、幻想回向のプレビュー第1弾を執筆させていただくことになり、緊張しております。
何が緊張するって、下手なことを書いたら鬼の上司に容赦なく没にされてしまうあたりが……あ、Yさん。いえ、なんでもないです。きりきり書いてますよ、ええ。……ふう。
さて、与太話はこのあたりにして、いよいよ幻想回向の話に入っていきましょう。


幻想回向にはさまざまなタイプのカードが含まれています。幻想郷の事件を現した物、名も無き幻想郷の住民たち、幻想郷のある風景を切り取ったかのような物。しかし、その中でも最も重要で、数が多いのが……8人のキャラクターたちと、そのスペルカードです。8人のキャラクター……四季映姫・ヤマザナドゥ、小野塚小町、フランドール・スカーレット、射命丸文、伊吹萃香、パチュリー・ノーレッジ、そして蓮子とメリー……は、それぞれ違った特性を持ちます。もちろん能力も、スペルカード(約二名ほど、例外的に持っていませんが)も、キャラによってさまざまです。彼女らがどんな特性を持っているのか、大雑把なところはこちらをご覧いただくとしまして、今回は一人にスポットライトを当てて、その性質を詳細に見ていくこととしましょう。
栄えある紹介トップバッター、今回スポットライトを当てられるのは……彼女


そう、四季映姫・ヤマザナドゥです。


彼女のクリーチャーとしてのサイズは、まあ、たいした物ではありません。ですが、彼女の真価は戦闘能力ではありません。その本領は特殊能力にあります。
なんと、ダメージを与えたりライフを失わせる呪文を1ターンに一度自動で打ち消してしまうのです。自動ですよ。マナやタップは必要ありません。<<彼岸の竜巻>><<ホーミングアミュレット>>は勿論、<<檄飛ばし>><<メイドの魔法陣纏い>>すらも、打ち消してしまうのです。相手の展開テンポは明らかに狂うでしょう。あなたはその隙に、勝利に向かって邁進すればいいのです。
しかし、いい事ばかりではありません。彼女の打ち消し効果は彼女の味方であるあなたにも及びます。裁判官である彼女は全てを公平に裁くのです。いかにも彼女らしい特性と言えるでしょう。
もっとも、あなたが彼女の裁きを免れるのはそう難しいことではありません……彼女が裁くような行いを元からしないようにすればいいのですから。幸い、彼女の色である青には彼女の嫌う効果とは縁の無い優秀なカードがそろっています。彼女が容認する行いをするデッキを組むのは簡単でしょう。
全てを静かに裁く彼女、あなたは使いこなせるでしょうか?


さて、ここでちょっと先ほどのカード画像を見てみてください。それの上の方、カードタイプ欄です。なんて書いてありますか?
「クリーチャー - 裁判官」
裁判官。公式に表記されている裁判長や閻魔ではなく裁判官が種族です。これが何を意味するのか、皆さんお分かりでしょうか?
その正解は、次のカードが教えてくれます。


そう、裁判長というからには、その周囲を補佐する裁判官が存在するもの。それは幻想郷の裁判長といえど、例外ではありません。幻想回向では、そんな裁判官たちもカード化されているのです。たち? ええ、お察しの通り、彼女らはサイクルです……それぞれの色に一人ずつ存在します。
では、その中の一人、名も無き緑の彼女の能力を見てみましょう。


クリーチャーとしての能力は非常に――比べるのは酷とはいえ映姫以上に――貧弱です。これでは通常のクリーチャーはおろか、<<湖上の魔精>>にすら倒されてしまうでしょう。コストに見合った能力とはとても言えません。ですから……もうお分かりですね? 彼女の真価はその特殊能力にあるのです。
彼女の能力は、クリーチャーが出てくるたびにライフを得るというものです。マナの消費やタップは必要なく、立っているだけで自動的に得ることが出来ます。
それだけ? もちろんそんなことはありません。1ターンに2体以上のクリーチャーがでれば、さらにライフを得ることが出来るのです。本来の能力と合わせれば、中々の量のライフを得られることでしょう。ライフによるアドバンテージを得れば、そう簡単にあなたが負けることはなくなるはずです。
彼女を使いこなすにはどうしたらよいでしょう? まず単純に思いつくのが、軽量のビートダウンデッキに仕込んでみるという方法です。自分で複数クリーチャーが出せるなら、相手のデッキに左右されること無く、安定してライフを得ることが出来ます。もっとも、彼女のサイズはビートダウンデッキに投入するには不安が残りますが……。
もう一つは、クリーチャーを同時に大量に出すようなカードと組み合わせてみる方法です。宣言発動中の<<魔光「デヴィリーライトレイ」>>や、<<ひまわりを抱える統率者>>、そして<<結界「生と死の境界」>>……これらと組み合わせれば、一瞬で二桁のライフを得ることも夢ではありません。さらに、二人以上このカードが出ていれば……夢は広がります。 大らかに全てを包み込む彼女。彼女は、あなたとともに歩む日を心待ちにしています。

さて、紙面の残りも少なくなってきました。最後に一つだけ皆さんの疑問に答えて、本稿を終わりにしたいと思います。

Q:裁判官が沢山いるのは分かったけど、彼女らが一緒に何かをするようなことはないでしょうか? ただサイクルでいますというだけじゃ、なんだか片手落ちでは?
A:いい質問です。あるカードをみていただければ、その疑問は氷解すると思います。
……これです。

次回のプレビューでは、サボり癖のあるあの少女を、YさんことYifeさんが紹介する予定です。
それでは、またお会いしましょう。よい萃符伝ライフを。